Social Emotional Learning(SEL)という言葉がある。子どもたちの学びは、1+1=2といった教科の学びだけではない。社会とのつながり、周りの人々との関係などを自分自身の感情を使いながら学ぶという学び方もある。周りの人との関係や自分自身にフォーカスして、自分や相手の気持ちの理解や、意志のテーマ、感情表現や人間関係での葛藤の解決などを取り入れた教育が SELとも言える。
多くのSELで取り上げられるのが自己肯定感〜Self Esteemだ。Self Esteemを自己価値感と訳すこともある。いずれにしても自分で自分にYes!と言える力、I am OK.と言えることだと説明されている。
この力が培われるためには周りからのOKをたくさんもらう必要がある。日本では謙譲の美徳があるためか、自分の子どもを人前で褒めない、あるいはけなす傾向がみられるけれど、ここ、ハワイでは「うちの子、こんなにステキなのよ!」と表現するのが一般的で驚いた。「できること」「秀でていること」「がんばっていること」はすべて、先生方からも親からも、クラスメイトからもしっかり認めてもらえる、という感じがある。一方で、このことはとてもコンペティティブな雰囲気を醸し出すという面も否めない。
日本での研修では子どもの「褒め方」などのワークショップをたくさんやっていたが、ここハワイではその必要がなさそうなほどだ。ただ、ハワイではシングルマザーの元で育つ子どもたちや再婚同士の家庭で育つ子どもたち、フォスターペアレンツ(里子)の元で育つ子どもたちの率がとても高いのも事実で、ほめてもらえる機会がすべての子どもたちにたくさんあるわけではないのかもしれないと、最近、心を痛めている。
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