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  • 執筆者の写真袰岩奈々

怒りん坊のゆるめ方

更新日:2021年4月11日


 40年ほど前に論理療法について学んだとき、とても新鮮だったことを覚えている。いまだに進歩を続けながらこの理論が生き残っているところを見ると、人が物事をどう受け止めるか、それによって世界は違って見えるのだという考え方は多くの人が納得するものなのだろう。 

 怒りが生まれるとき、多くは「こうあるべき」と思っていることから外れていることが怒りの理由になっている。約束の時間には遅れずに「来るべき」だし、引き受けた仕事は「完成させるべき」だ。「こうあるべき」が破られると、大抵の場合は腹が立つ。

 ハワイで驚くことの一つは「時間通りに来る」が当たり前ではないこと。なので、最初はいちいち、怒っていたのだが、だんだんこの常識は塗り替えられた。「約束の時間は一応、決めるけど、もしかしたら時間通りには会えないかもしれない」。これぐらい緩めに設定しておけば、時間通り来なかったら、何をするか考えておける。時間切れになってしまったら、それはそれで仕方ない。今は会う時期では無かったのかもしれないと諦め、次の用事に進む。そんな風に私の中では、だんだん、「時間通り動くべき」から「時間は目安」ぐらいに変わってきている。

 「こうあるべき」「こうあらねばならない」という縛りは、多くの場合は自分を進歩させ、発展させ、より前に進むために大事なモチベーションとして働く。けれども、それがあまりにも強すぎたり、それに抵触するものに出会った時に大きな反応になるという場合には、自分の中にある「こうあるべき」について、見直してみるときなのだと思う。


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