「羨ましさ」という感情はどちらかといえばネガティブな感情の一つとされていて、多くの場合、感じた途端に抑え込まれることが多い感情の一つです。けれども、じっくり見てみると、いろんな形で人に影響を与え、自分について色々なことを気づかせてくれます。
日本の文化は「羨ましさ」を感じさせないように気をつかう文化のように思います。謙遜したり、自己卑下したり、見せびらかすことを品がないことだとしたり。この方向性は良くない形で発揮されると、突出した人を引きひきずり下ろそうとしたり、陰険ないじめにつながったりする可能性をはらんでいます。
ハワイでの教育を見ていると「羨ましさ」はチャレンジの原動力にもなるという面を生かして、子どもたちの教育に積極的に使っているように感じます。頑張った人をどんどん表彰し、褒め、讃える。「羨ましい」と感じること自体をポジティブなエネルギー源として活用する。子どもたちは「羨ましい」という感情とのつきあい方に慣れている感じがします。ただ、競争的になって、少しでも自分を有利にアピールしようと、周りを蹴落とすことに拍車がかかる危険性を持っています。
できれば、あまり感じたくない感情の一つとされる「羨望」ですが、何かで感じたときには、自分のやりたいことや進みたい方向、欲しいものを見つける格好の手がかりとして、使ってみることもできます。
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