怒りに気づくにはどうすればいいか、を前回に書きました。怒りを伝えるには、まず、自分の怒りに気づかなくてはならないから、です。気づかないうちに表現される怒りは、爆発するような怒りだったり、自分でも知らないところでイジメや皮肉のような形での表現だったり。自分ではそれが「怒りだった」と認めることさえも難しい表現になりがちです。
ですので、まずは溜め込む前に、「あ、今、自分は怒ったな」と気づくこと。怒りは自分の期待が裏切られた不快な気持ち、でもあることが多いので、本当は相手や周りにどうあって欲しかったのか、について目を向けることも助けになります。
「なんで、うちの子は勉強しないの?」という怒りがあるとしたら、「もっと勉強して欲しい」という期待や思いがあることに気づくことができます。そういった期待を裏切られた感じなのかもしれません。あるいは、「勉強をしないでいたら、大変なことになる」という不安が元にあるのかもしれません。だとしたら、「しっかり勉強をして、安心させて欲しい」という期待があるのかもしれません。
そんな風に、怒りを感じるたびに、「私はどういったことを期待しているのだろう?」と自分に聞いてみることもできます。
そして、相手に伝えるときには、怒りの爆発ではなく、むしろ自分の気持ちとして話してみるという方法があります。「勉強をしないのを見ていると、不安になっちゃうんだよね」のような言い方です。「勉強したほうがいいよという私のアドバイスを聞いてもらえないと、なんか、無視されたようでがっかりするんだよね」というような言い方。
「あなたはひどい!」という相手批判から始めると聞いてもらうことさえも難しくなるのですが、自分の気持ちとして話してみると、相手が耳を傾けやすくなるようです。
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